ボルドーワインの醸造法

ワインの醸造

ワインの樽醸造

赤ワインの醸造

ボルドーの赤ワインは果皮の黒いぶどうから赤い色素とタンニンや香気成分を醸して抽出することで作られます。

ワイン

完全に成熟したぶどうはぶどう園の区画、品種別に摘み取られ、別々に発酵されます。

選果

収穫されたぶどうは選果台の上で人の手によって、傷ついた果実や混入した葉などを取り除き健全なものだけが選ばれます。

健康なぶどうの果実を選ぶことによって、過剰な亜硫酸の使用を控えることができます。

除梗と破砕

収穫したぶどうは除梗(じょこう)破砕機に入れ、果梗を取り除き、つぶすのではなく果粒に軽くキズがつけられます。

果汁と果皮、種を一緒に醗酵槽に入れます。

このとき、少量の無水亜硫酸(S02)を添加し、醗酵を妨げる機生物の発生を防ぎます。

アルコール醗酵とマセラシオン(醸し)

醗酵槽には、木、ステンレススティールタンク、コンクリートのものがあります。

醗酵漕の中ではぶどうの自然な酵母が働き醗酵を始めます。

過剰に醗酵が進まないよう温度が管理され8日から10日間で醗酵は終了しますが、さらに果汁を果皮と一緒に15日から21日間、あるいはワインのタイプによってはさらに長い期間接触させます。

この段階で果皮から色素とタンニンが抽出されます。

滓技きと圧搾

このようにして醗酵した液体はマール(果皮や種)などの固形物と分離されます。

自然流出したワインをヴァン・ド・ゲート(フリーランワイン)といいます。

マールに過度ではない圧力をかけて絞った圧搾ワインはヴァン・ド・プレスと呼ばれます。

ヴァン・ド・プレスは色が濃く、タンニン分も多いので、ヴァン・ド・ゲートに混ぜます。

その混合比率は、造ろうとするワインのタイプによりさまざまです。

マロラクティック醗酵

マロラクティック醗酵は乳酸菌の働きによるものでワインの中のリンゴ酵を乳酸に変えます。

アルコール醗酵のあとにおこなわれ、この結果ワインの酸味が和らげられ、まろやかになるのです。

滓引きとウイヤージュ

マロラクティック醗酵が終わるとワインを安定させ酸化や微生物により変質するリスクを避けるために亜硫酸を添加します。

その後、熟成の期間に入りますが、赤ワインの熟成はタンクかバリックと呼ばれる木樽で、ボルドーでは平均16~18ヶ月行います。

その間何度となく滓引きを行い、醗酵樽や熟成のため木樽の下に沈殿した滓からワインを分離すると同時に、少量の空気と接触させ熟成を促します。

自然の蒸発や滓引きによって失われたワインを水俗に補填する作業をウイヤージュと呼びます。

アッサンブラージュ

アッサンブラージュの時期は造り手によってさまざまです。

アッサンブラージュの比率は、すべてのバリックのワインを試飲した結果をもとに毎年決められ、品種と、異なるテロワールとが最大限補い合うようにします。

アッサンブラージュされたワインは複雑で調和がとれていて、アッサンブラージュ前の個別のワインよりも優れたものとなっています。

コラージュと瓶詰め

熟成の最後の段階でワインに浮遊する細かい粒子を取り除くために、清澄剤として卵白などで滓を沈殿させる作業をコラージュと呼びます。

コラージュ後の澄んだワインは瓶に詰められ安定化のためさらに熟成され出荷の時を待ちます。

白ワインの醸造

ホルドーでは白ワインは果皮も白く果汁も白いぶどうから作られます。

白ワイン

赤ワインと違って、色やタンニンを抽出しないようニするため、通常はマセラシオンは行いません。

選果と除梗、破砕、圧搾

収穫されたぶどうはワイナリーに持ち込まれると、すぐに選果されるのは赤ワインと同様です。

除梗(じょこう)は場合により行われますが、すぐに破砕機で破砕され、圧搾されるのが一般的です。

圧搾前に低温状態で果皮と果汁を接触させ、醗酵を伴なわない醸しを行うことで果実の香気成分を引き出す、マセラシオン・ペリキュレールを行う場合もあります。

果汁に亜硫酸を添加し、醗酵の開始を遅らせて、酸化を防ぎます。

清澄

果汁の中に浮遊している固形物や沈殿物を取り除く作業です。

圧搾した果汁をタンクに入れ、低温で静かに置いておき、上澄みをとります。

デブルバージュと呼ばれ、清澄な果汁が醗酵タンク下部に沈殿した滓と分離されます。

アルコール醗酵

清澄な果汁の繊細な果実の風味を損なわごいため、赤ワインの醗酵よりも低温の18~20℃で、12~15日間かけて碗酵させます。

マロラクティック醗酵

白ワインの場合、乳酸菌による醗酵は白ワインの魅力である爽快な酸味を減らしすぎてしまう危険があるので、行うときと行わないときがあります。

マロラクティック醗酵を行うかどうかは、作ろうとするワインのタイプによります。

滓引き

醗酵が終わると滓引きをして、粗い滓とワインを分け、亜硫酸を添加します。

低温状態で滓を沈殿させるか、熟成後は魚からつくったゼラチンで凝固させる方法で細かい滓を取り除きます。

赤ワインで使われる卵白は白ワインでは使われません。

熟成とアッサンブラージュ

赤ワインよりも短期間ですが同様に熟成は必要です、ワインを安定化させ、開花させるのは熟成という時間なのです。

赤ワインと同じようにタンクかバリックにワインを寝かせます。

熟成前またはその途中、熟成の最終段階でアッサンブラージュが行われます。

異なる品種、区画別のテロワールの違うワインを調和させる重要な工程です。

酸化防止剤について

日本に輸入されたワインボトルの裏には酸化防止剤が使用されていると表示されています。

これはワインの醸造工程で殺菌や安定化などの目的で使われる亜硫酸をさしています。

亜硫酸は日本向けのワインだけに使用されるのはなく、フランス国内で消費されるワインも含めすべてのワインは同じように作られています。

亜硫酸は飲用しても無害とされ長い間ワインの醸造に使われていますが、現在は自然なものを求める傾向が強く、最低限度に使用量を控えるのが一般的になっています。

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